理事長ご挨拶
理事長就任にあたって
日本食肉科学会
理事長 有原 圭三
北里大学獣医学部 教授
2023年4月より、日本食肉科学会理事長に就任いたしました。本学会のさらなる発展に努めてまいりますので、皆様のご支援をお願いいたします。
日本食肉科学会の前身である日本食肉研究会は、わが国における食肉科学および関連産業の発展を目的として、1959年に設立されました(2021年に日本食肉科学会に名称変更)。1960年より発行されている機関誌「食肉の科学」は、食肉科学関連分野の貴重な情報源として関係者に活用されてきました。また、毎年開催される大会は、この分野における最新情報の発信の場であるとともに、若手優秀発表賞の授与等により次世代を担う人材を育成する場にもなっています。近年、広報委員会を中心にホームページによる社会への情報発信にも努めており、着実な成果をあげているのも喜ばしいことです。
ところで、食肉科学技術領域における世界最大規模の会議として、国際食肉科学技術会議(ICoMST)があります。日本食肉研究会(当時)が中心となり、1999年に横浜市でアジア最初の大会(45th ICoMST)開催を実現しました。23年を経た2022年8月には、日本での二度目のICoMST開催(68th ICoMST、神戸市)を達成しました。これにより、日本が名実ともにアジアの食肉科学研究の中心的存在となったことは、日本食肉科学会の歴史的業績として特筆すべきことです。新型コロナ禍の中で、68th ICoMSTはオンライン主体の開催を余儀なくされました。しかし、そのような状況であるからこその開催意義もあったと確信しています。本学会会員を中心とする大会組織委員の皆様には、あらためて敬意を表します。
研究会から学会への移行、ICoMSTの日本開催と、大きな事業を経た現在、本学会は喫緊の課題がないようにも感じられます。しかし、この時期に中長期的な展望を持って施策を考えることが重要だと認識しています。すでに、少子化は私立大学を中心に深刻な影響を及ぼしており、今後の会員数維持にも関係してくるはずです。大学だけでなく広く産業や行政にも影響し、わが国の社会構造を根底から揺るがすかもしれません。そのような状況においても、日本食肉科学会が会員や社会からの期待に応えられるよう、皆様のお力添えをいただきつつ、歩んでまいりたいと思っております。
理事長略歴
- 1983年3月
- 東北大学農学部畜産学科卒業
- 1985年3月
- 東北大学大学院農学研究科修士課程修了
- 1985年4月
- 北里大学獣医畜産学部畜産学科 助手
- 1989年3月
- 農学博士(東北大学大学院)
- 1991年10月
- 米国ウィスコンシン大学 客員研究員(1993年3月迄)
- 2007年3月
- 北里大学獣医学部 教授
- 2007年6月
- 株式会社フード・ペプタイド 代表取締役(兼務)
- 2008年11月
- マレーシア国民大学 客員教授
- 2014年3月
- ボゴール農科大学 客員教授
- 2023年4月
- 日本食肉科学会理事長就任 現在に至る
歴代会長/理事長のご紹介
当会歴代会長/理事長をご紹介いたします。
所属は会長/理事長就任時のもの、在任は年度で表記しています。
- 14代会長/理事長 坂田 亮一
- 麻布大学教授
- 2019年~2022年
- 13代会長 根岸 晴夫
- 中部大学教授
- 2015年~2018年
- 12代会長 三輪 操
- 東京農業大学短期大学部教授
- 2013年~2014年
- 11代会長 山本 克博
- 酪農学園大学農食環境学群教授
- 2011年~2012年
- 10代会長 六車 三治男
- 宮崎大学農学部教授
- 2009年~2010年
- 9代会長 服部 昭仁
- 北海道大学大学院農学研究科教授
- 2007年~2008年
- 8代会長 鈴木 敦士
- 新潟大学農学部教授
- 2003年~2006年
- 7代会長 沖谷 明紘
- 日本獣医畜産大学獣医畜産学部教授
- 1999年~2002年
- 6代会長 高橋 興威
- 北海道大学農学部教授
- 1993年~1998年
- 5代会長 荒川 信彦
- お茶の水女子大学家政学部教授
- 1991年~1992年
- 4代会長 安井 勉
- 北海道大学農学部教授
- 1985年~1990年
- 3代会長 藤巻 正生
- お茶の水女子大学家政学部教授
- 1980年~1984年
- 2代会長 安藤 則秀
- 九州大学農学部名誉教授
- 1975年~1979年
- 初代会長 中原 重樹
- 明治大学農学部講師
- 1959年~1974年