会長ご挨拶

chairmanNegishi

日本食肉研究会
会長 根岸晴夫

このたび、第56回日本食肉研究会総会・大会において、第13代日本食肉研究会会長に選任されました根岸でございます。会長就任にあたり会員の皆様にご挨拶申し上げます。
56年の長い歴史・伝統・実績のあるこの日本食肉研究会の会長に任命されましたことを真摯に受け止め、その使命と責任の重さを痛感しております。

日本食肉研究会は、食肉に関わる分野について広く学界・業界・関連副資材関係者がお互いの研鑽の場を求めて、学術と産業の発展を目指し、昭和34年(1959年)4月に発足しました。会員は大学などの研究者・学生にとどまらず、多くの企業会員が参加しています。本会は各位の御協力を得ながら食肉に関する学術ならびに産業の益々の振興を図ることを目的として、食肉および食肉製品の基礎から応用に至る研究をベースに、日本の食肉研究を支えています。
これまで本会の発展と変革に努力してこられた皆様に、心より称賛と感謝の意を表します。とりわけ事務局機能として、本研究会を支えていただいております、食肉科学技術研究所の皆様のご尽力に対しまして感謝いたします。
さて、わが国を取り巻く食肉需給の状況をみますと、TPP交渉合意の影響など不透明な部分がありますが、供給面では新興国での急激な食肉需要の増加から世界で食肉の争奪が激化してきているなど、厳しい状況にあると思います。一方では、和牛肉を中心に国産牛肉の輸出の増加がみられる等の明るい話題もあります。また需要面では、元気なシニアによる食肉消費の拡大がみられ、60歳以上の1人1日あたりの肉類消費量は過去10年間で30%以上も増えています。わが国の平均寿命は世界でトップクラスの水準ですが、さらに健康長寿が求められています。高齢者のたんぱく質不足は筋肉量が低下するサルコペニアの進行を招き、生活機能障害のリスクを高めることが報告されています。こうした症状を緩和するためには、食肉類などの良質な動物性たんぱく質の摂取が重要であるといわれています。このような社会からの期待に応えるために、本会が社会に向けて何ができるのかを会員の皆様と議論し、実行に移していきたいと考えております。諸先輩方が築きあげてきた研究会をさらに発展させるために、これまでの活動の基盤の上に立って本会がすべきこと、日本食肉研究会の目的と目標は何かを会員の皆様とともに考えていきたいと思います。

現在の会員数は正会員181名、名誉会員9名、特別会員31社、賛助会員9社で構成されており、残念ながら会員数は漸減しています。研究会の健全な活動を維持・発展させるためにも、会員数の増加を図るべく努力を行いたいと思います。
幸い伊藤記念財団より、平成28年度から「伊藤記念財団賞」および「伊藤記念財団学会等事業助成」の新規事業が始まり、その対象となる学会・研究会の一つとして日本食肉研究会が指定されました。伊藤記念財団賞については、副会長の松石昌典先生を委員長とする選考委員会が立ち上がっております。食肉に関する学術上の研究に優れた業績が認められた者に贈られる表彰制度となりますので、会員の皆様の一層のご精励を期待しております。伊藤記念財団学会等事業助成については、研究会が開催する各種研究セミナー、公開セミナー、およびICoMST等の海外出張への支援事業など、研究会員の皆様の活発な活動に対してご支援したいと考えています。
今日、ホームページが果たす役割は極めて重要です。今後は、研究会内外への情報発信機能にとどまらず、研究会と会員の、会員相互の、また研究会と社会とのコミュニケーション機能を持ったWebを目指していきたいと考えています。
年2回発行の「食肉の科学」の編集につきましては、原著論文を毎号掲載する件も含め、内容をよりよくするための継続審議を行っていきます。会誌「食肉の科学」が会員の皆様にとって、より充実した内容に発展できればと考えています。
2022年ICoMSTの日本開催が決定し、副会長の坂田亮一先生を委員長とする準備委員会を立ち上げています。既に述べましたように、創立40周年記念事業として第45回ICoMSTを開催しておりますので、今回は2回目の日本開催です。大会の成功に向けて会員の皆様のご理解とご支援・ご協力をよろしくお願いします。

今日、日本食肉研究会の役割の中で、研究会として社会にどう貢献していくのかがますます問われる時代になってきていると思います。食肉に関わる産・官・学の研究者が最新の情報を交換・議論し 、連携して食肉研究を発展させる場として、会員の皆様がもっと活動しやすい研究会になりますように会長として努力してまいる所存です。会員の皆様の格別のご支持とご協力を改めてお願い申し上げます。

以上

会長略歴

1975年3月
東北大学農学部畜産学科卒業
1975年4月
明治乳業(株)(現(株)明治)入社
1995年10月
博士(農学)(東北大学)
2003年4月~2004年3月
東北大学農学部非常勤講師
2004年4月
中部大学応用生物学部・生物機能開発研究所 教授
2005年4月
同大学・同学部・食品栄養科学科 教授(現職)
2015年3月
日本食肉研究会会長就任 現在に至る

歴代会長のご紹介

当会歴代会長をご紹介いたします。
所属は会長就任時のものです。

  • 12代会長 三輪 操
  • 東京農業大学短期大学部教授
  • 2013年~2014年
  • 11代会長 山本 克博
  • 酪農学園大学農食環境学群教授
  • 2011年~2012年
  • 10代会長 六車 三治男
  • 宮崎大学農学部教授
  • 2009年~2010年
  • 9代会長 服部 昭仁
  • 北海道大学大学院農学研究科教授
  • 2007年~2008年
  • 8代会長 鈴木 敦士
  • 新潟大学農学部教授
  • 2003年~2006年
  • 7代会長 沖谷 明紘
  • 日本獣医畜産大学獣医畜産学部教授
  • 1999年~2002年
  • 6代会長 高橋 興威
  • 北海道大学農学部教授
  • 1993年~1998年
  • 5代会長 荒川 信彦
  • お茶の水女子大学家政学部教授
  • 1991年~1992年
  • 4代会長 安井 勉
  • 北海道大学農学部教授
  • 1985年~1990年
  • 3代会長 藤巻 正生
  • お茶の水女子大学家政学部教授
  • 1980年~1984年
  • 2代会長 安藤 則秀
  • 九州大学農学部名誉教授
  • 1975年~1979年
  • 初代会長 中原 重樹
  • 明治大学農学部講師
  • 1959年~1974年